大規模ゲーム開発で存在感を高めるErlang/Elixir ─ Nintendo Switch™とロマサガRSの事例から

大規模なゲーム開発で、プログラミング言語Erlang/Elixirの存在感が増しています。Nintendo SwitchのErlang活用事例と、ロマサガRSにおけるElixirの導入事例について、アカツキ島崎清山さんに解説してもらいました。

大規模ゲーム開発で存在感を高めるErlang/Elixir ─ Nintendo Switch™とロマサガRSの事例から

2019年6月1日、永田町JA共済ビルにて、Erlang & Elixir Fest 2019が開催されました。Erlang/Elixirを利用する開発者らを集めて国内で開催されるメインイベントとしては、2017年のElixir Conf Japanから数えて、今年で3回目を迎えたことになります。

Erlang & Elixir Fest 2019

参加費6,000円の一般枠が事前登録で埋まり、当日の来場者も150人を超えたErlang & Elixir Fest 2019は、過去2回にも増してErlang/Elixirの可能性を強く感じさせるイベントとなりました。セッションも全体を通して多彩でしたが、中でも目を引いたのは、ゲーム開発における存在感でしょう。

基調講演では、Nintendo Switch向けのプッシュ通知システムNPNS(Nintendo Push Notification Service)で、Erlang製のメッセージングサーバejabberdがどのように活用されているかが、任天堂の渡邉大洋さんにより紹介されました。

また、アカツキの梶原星平さんと関山友輝さんからは、スクウェア・エニックスの配信ゲーム「ロマンシング サガ リ・ユニバース」(ロマサガRS)における実践的なElixirの導入事例が語られました。

なぜ、こういったゲーム開発、それもユーザ数が数百万から数千万を超えるような大規模なゲーム開発において、Erlang/Elixirが選ばれるのでしょうか?

Erlang & Elixir Festを主催するJapan Elixir Associationの代表であり、アカツキでロマサガRSにおけるElixir導入にも関わった島崎清山さんへの取材を通して、ゲーム開発の現場でErlang/Elixirが選択される理由を探ります。

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島崎 清山(しまざき・せいざん) 2 seizans 3 seizans
株式会社アカツキ モバイルゲーム事業部 テクニカルディレクター/クリエイティブプロデューサー。東京工業大学を卒業後、エン・ジャパン、時雨堂などを経て、2016年より現職。一般社団法人Japan Elixir Association代表理事としてプログラミング言語Elixirの日本カンファレンスを主催。

そもそもErlang/Elixirとは

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