ふるまいやセキュリティ意識など技術以外も磨け!N高講師が教えるプロエンジニアに必要な要素

この春から「プロのエンジニア」として働き出す方々に知ってほしい「技術以外の心掛け」を、N予備校プログラミングコースのプログラミング講師&全教材を制作する吉村総一郎さんに教えてもらいました。

ふるまいやセキュリティ意識など技術以外も磨け!N高講師が教えるプロエンジニアに必要な要素

大学や専門学校などを卒業し、この春から「プロのエンジニア」として働きだす方々も多いかと思います。プロのエンジニアとして「技術」をしっかり習得し、磨くことはもちろん大切ですが、いざ組織やチームで働きだすと、同じくらい重要視されるのが「技術以外の部分」です。

今回は、はてなブックマークやブログなどで大きな反響を集めている「N予備校 プログラミングコース」のプログラミング講師を務め、全ての教材の制作を行った吉村総一郎さんに「これからプロとして働く若手エンジニアに伝えたい技術以外の重要なこと」をまとめていただきました。

はじめに

「N予備校 プログラミングコース」では、中学を卒業したばかりの高校生やゼロからプログラミングを学びたい初心者に対して、Web技術の基礎を通じてプログラミングを教えています。コースを進めていくことでWebアプリやスマホアプリ、Scalaによる大規模Webアプリケーションを開発するための技術を習得できます。

そして、N予備校の教材は習得した技術を最終的に、ソフトウェアエンジニアとして就職する際に生かしたり、実際の業務で生かしたりできるように作られています。

今回はエンジニアHubさんの協力をいただきまして、この「N予備校 プログラミングコース」では教えていなかった、プロのエンジニアに必要な技術以外の部分についてまとめます。

プロと突然いわれても実際の仕事をする上で気をつけなくてはならないことというのはなかなか勘所が分からない部分もあります。問題が起こってから初めて知る場合も多いのです。そして正直な話をいうと、実際に組織やチームの中で働く場合には、技術以外の要素もとても重要なのです。

重要な点は3つあります。

  1. エンジニアとしてのよいふるまい
  2. セキュリティを順守する意識
  3. チーム開発のための心がけ

今まで趣味や学習用途でのプログラミングはできていた方が新社会人になり、プロのエンジニアとして組織やチームの中でプログラミングをする上で、どういったことが重要になってくるかをお伝えできれば幸いです。

エンジニアとしてのよいふるまい

学習や趣味からステップアップし、プロのエンジニアとしての役割を果たしていくために重要なふるまいが4つあります。

  1. 自慢する
  2. 褒める
  3. あいさつする
  4. 日々、技術ニュースを取り入れる

【ふるまい 1】自慢する

謙虚であることを尊ぶ日本において自慢をするなんて失礼なやつだ、と思われるかもしれませんが、実は「自慢する」というのはエンジニアにおいて非常に重要なふるまいのひとつだといえます。

「自慢する」ことにはいくつかのよい点があります。ひとつは、組織の中でエンジニアが少数の場合に技術の啓発をすることができます。大学の研究などでもそうですが、よい研究者というのはアピールが非常に上手です。どんなによい技術を持っていても、その技術が関わる人に知られなければ組織で活用されることはありません。それは非常にもったいないことだといえます。

そしてもうひとつ、自慢は自分自身のモチベーションアップにつながります。自慢して反応が得られれば、それは次のプロダクトを作るときの心の原動力になるのです。特にプログラミングというのは高度な集中力を必要とします。そのため、その時のやる気がプロダクトのクオリティーに反映されやすいのです。

自慢して自らのモチベーションアップにつなげるということは、組織にも自分自身にもよい影響を与えます。エンジニアは、発表する機会があったらどんどん自分が作ったものや調べたこと、失敗して得た知見を発表し、公開し、自慢していくことが重要です。しっかりと自分の行った技術的な活動の成果をアピールしていきましょう。

【ふるまい 2】褒める

これは「自慢する」と対になるふるまいです。そしてこのふるまいは、特に同じエンジニア同士の中で重要なふるまいとなります。

もし、他のエンジニアが何かしらの技術アピールをしたり、自慢をしている際には、必ず褒めましょう。褒めるのはタダなんです!褒めた方も褒められた方もよい気持ちになります。

エンジニアの組織というのは放っておくとあっという間に、相手を尊敬する気持ちが薄れてきたり、謙虚な気持ちを忘れたりして、摩擦が生じてしまうこともあります。

この「褒める」というふるまいには、相手を尊重するという効果もあります。褒め合う文化がある組織の中では、エンジニアは高い心理的安全性を感じながら、非常に気持ちよく開発や研究を進めていくことができます。またこの心理的安全性が、組織にとってよいプロダクトを作るためには重要であるといわれています。

心理的安全性という概念は、Googleが2012年に「心理的安全性がチームの生産性向上のポイント」として報告したことをきっかけに、注目を集めました。メンバーの一人一人が、チームに対して「気兼ねなく発言できる」「対人関係を損なわず本来の自分をさらけだせる」と感じられ、認識している環境・状態・雰囲気などを指します。

そして、ビックリするかもしれませんが「褒める」ということを実践すると、相手をやっかむよりも、褒めた方が自分自身も気持ちよく開発していけるようになります。直接口頭で褒めたりするのが難しければ、チームのSlackなどのコミュニケーションツールで行われた自慢に対して「すごい!」とか「素晴らしい!」とか、SlackやGitHubのリアクション機能(発言に絵文字を付ける機能)を利用して、カジュアルに褒める気持ちを伝えてみるとよいでしょう。それが自分自身のためにも、相手のためにも、ひいては組織の文化づくりのためにも非常に重要なことなのです。

【ふるまい 3】あいさつする

「あいさつなんて社会人としての常識である」と思う方も多いかもしれないですが、エンジニアにこそ、あいさつというのは非常に重要なのです。

エンジニアは無愛想でコミュニケーションが取りにくいと、非エンジニアから思われていることが多いのです。ましてやコーディングに集中して作業していると、特に声をかけづらい雰囲気が漂いがちです。

人は普段からコミュニケーションを取っていない相手との間では、なかなか信頼関係を築けないものです。信頼関係がない中で一緒にプロダクトを作った場合どうなるでしょうか? それは最終的に「確認事項」が増え、コミュニケーションコストが増大するという形で表れます。

例えば普段からあいさつをし合っている相手に何かを頼むのと、全くコミュニケーションを取ったことがない人に何かを頼むのと、どちらが安心できるでしょうか? 安心できない相手に作業をお願いするとき、やはり入念に確認項目を増やしてしまいますよね。これは、相手の人となりや行動の原理などが分かりづらいといった不安によるものです。本来なら論理的に不必要な確認事項が、信頼関係が無いことによって生じた不安のために追加されるということがよくあるのです。

このように、信頼感が無いことを原因として不必要な工数を増やさないようにするために、仕事で関わる可能性がある同じ組織の人の中では「おはようございます」「お疲れさまです」「お先に失礼します」といった基本的なあいさつはもちろんのこと、チャットツールなどでのあいさつも徹底的にしておくとよいでしょう。

日々のあいさつの積み重ねで醸成された信頼関係が、組織におけるコミュニケーションを円滑にし、生産性を高めてくれます。今まであいさつをしていなかった方は、すれ違いざまのあいさつを徹底するようにしてみて、その効果をぜひ実感してもらえればと思います。

【ふるまい 4】日々、技術ニュースを取り入れる

ソフトウェアエンジニアリングの世界では、技術が目まぐるしく変わっていきます。一年前の技術があっという間に古い技術になってしまうというのはWeb業界ではよくあることです。

特に、所属する組織と運営するサービス、ユーザーへの影響などが大きいセキュリティ関連のニュースやそれへの対応などを知らないということは、組織に所属するプロのエンジニアとしてあってはならないことです。プロのエンジニアとしてやっていく限り、これら最新の技術ニュースを継続して取り入れる必要があります。

主にWeb関連のITニュースを取り入れる際、このサイトがおすすめというのを以下に挙げておきます。

この4つが筆者のおすすめです。

2

はてなブックマークは、有名エンジニアや最新の動向に詳しい人たちがニュースサイトや勉強会で発表された情報などをブックマークしてくれているため、情報ソースとして非常に優秀です。Qiitaも技術的な知識やトレンドの情報の底上げに役立ってくれます。気になる人がいればフォローもしておくとよいでしょう。

一般的な技術に関しては、はてなブックマークやQiitaで十分だと思いますが、より自分に関わる分野の最新情報を入手するためには、Twitterでそのテクノロジーに関わるエンジニアをフォローしたり、関係するGitHubのリポジトリをWatchするのもよいでしょう。そして、自分が取り入れたニュースは社内Slackなどのチャットツールで共有するとよいでしょう。

以上、エンジニアとしてのふるまいに必要な4つのポイントは、

  1. 自慢する
  2. 褒める
  3. あいさつする
  4. 日々、技術ニュースを取り入れる

でした。逆に「自慢しない」「褒めない」「あいさつしない」「日々、技術ニュースを取り入れない」というエンジニアが組織にいたとしたらどうなるか想像できるでしょうか。そういった人は、エンジニアとしての存在感が薄く、信頼関係も希薄で、最新情報に疎いエンジニアになってしまうのではないかと思います。そんなエンジニアは、組織において価値を出すことが難しくなってしまうでしょう。

セキュリティを順守する意識

エンジニアHubに会員登録すると
続きをお読みいただけます(無料)。
登録のメリット
  • すべての過去記事を読める
  • 過去のウェビナー動画を
    視聴できる
  • 企業やエージェントから
    スカウトが届く