RDBとNoSQLにみるDB近現代史 データベースに破壊的イノベーションは二度起きるか?
データベースのスタンダートとなっている「リレーショナルデータベース」がどのような背景から登場し、現在の地位を確立したのか、そしてどのような課題・限界に直面しているのか、さらにNoSQLのアプローチについて、『達人に学ぶ SQL徹底指南書』などの著書もあるDBエンジニアのミックさんが解説します。
皆さんこんにちは、DBエンジニアのミック(@copinemickmack)といいます。普段は主に、データベースのパフォーマンス設計やチューニングなどの仕事を行っています。
本稿は、データベースに関する二つのテーマを扱った記事です。一つ目のテーマは、リレーショナルデータベース(RDB、Relational Database)の誕生から成長の歴史を振り返り、現在主流となったこの技術がどのような背景から登場し、なぜデータベースのスタンダードの地位を確立したのかという理由を明らかにすることです。個別の製品の発展史というよりも、RDBという総体としての技術の歴史を取り上げることで、この問題を分析してみたいと思います。
二つ目のテーマは、時代の移り変わりとともに生じた新たな課題に対して、RDBがどのような限界に突き当たっているか。そして、NoSQLに代表される新技術がどのようなアプローチを試みているか、という現在から将来にかけての展望を考えてみることです。
RDBおよびNoSQLの概要については本稿の中で説明するため、前提知識は特に必要としませんが、RDBおよびNoSQLの製品をいくつか使用した経験があると、具体的なイメージをもって読むことができるでしょう。
それではまず、第一のテーマから見ていきたいと思います。
リレーショナルデータベースの歴史
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